チヌ( クロダイ )の紀州釣りでエサ取りの魚からサシエを守り、マキエの役割りも果たす集魚剤のダンゴに加える海水の水分量と性能の関係についてお話しします。

通常は、配合を済ませたダンゴ材に適量の海水を加えて水分を調整します。
ダンゴを作る時の水分量や握り方により、バラケ( 割れ )具合いなどの性能を変化させることができるのはご存じでしょうか?
マニアックな話になりますが、紀州釣りのマメ知識として実釣で役立てば幸いです。
チヌ( クロダイ )の紀州釣りでは、米糠と砂に集魚剤のさなぎ粉や押し麦などを配合してダンゴのベースを自作したり、市販されている専用の配合餌を使用します。

今回は、初心者さんでも理解しやすいように、マルキューの紀州パワーの作り方を例に水分量と性能の関係を説明します。

紀州パワー 1袋( 4kg )を単品で使用する場合、加える海水の目安は...
⇒ 500cc( 500ml ペットボトル 1本 )
表示通りの作り方だと、しっとりとしたタッチのダンゴ に仕上がり、加える海水を 400cc に減らして作ると、パサパサとしたタッチのダンゴ に仕上がります。
◆ しっとりダンゴの特徴( 特に深場でオススメ )
水深が 10m 以上ある深い釣り場やエサ取りの魚が多くて握ったダンゴが沈下途中または着底直後すぐに割られてしまうような場合は、しっとりタッチのダンゴに仕上げてしっかり握ることで対応できます。
ダンゴがしっかりまとまるので、遠投した時に海面着水時の衝撃で割れてしまうような投入失敗も少なくなります。
◆ パサパサダンゴの特徴( 浅場から深場まで対応可能 )
その日の釣況に応じて緩めに握って海底でバラケやすくしたり、表面をカチカチに握ってエサ取りのアタックに耐えたり、ダンゴの握り方を工夫して対応できます。
水深が 5m 前後の浅い釣り場では、ダンゴが着底した後にバラケて割れるタイミングを調整しやすいです。
◆ チヌ( クロダイ )の紀州釣り実釣での活用法

釣り場に到着したら、配合したダンゴに加える海水の量を少なめにして、まずはパサパサタッチのダンゴを作ります。
釣りを開始して水深やエサ取りの状態を見ながら総合的に判断して、パサパサダンゴでの継続は厳しいと感じた時は、ダンゴ材に手水を加え水分量を微調整して、ややしっとり〜しっとりタッチのダンゴに変更します。

上の写真のように、バッカンの中でダンゴ材を半分に仕切って...
バッカン 上 ⇒ しっとりダンゴ
バッカン 下 ⇒ パサパサダンゴ
パサパサとしっとり両方のダンゴを臨機応変に使い分けることも可能です。
上記で紹介した紀州釣りのダンゴの作り方は、管理人が実践している方法で、エサ取りの魚が大量に湧いた時は、しっとりタッチのダンゴをしっかり握って沈下途中で割られにくくしています。
逆にエサ取りの魚が落ち着いた時は、パサパサタッチのダンゴに変更して、着底後スムーズにバラケて割れるようにしています。
よろしければ、今回紹介した釣り方を釣行時に活用して、チヌ( クロダイ )の紀州釣り攻略にお役立てください。
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