チヌ( 黒鯛 )釣り入門 > チヌ( クロダイ )攻略法「 海水温と季節 春夏秋冬 時期別の釣り方 」
2015年04月01日

チヌ( クロダイ )攻略法「 海水温と季節 春夏秋冬 時期別の釣り方 」



チヌ( クロダイ )のフカセ釣りや紀州釣りで、海水温の変化と春夏秋冬に対応した季節( 時期 )別の釣り方や狙い方について説明します。


「 チヌ ( 黒鯛 ) 釣り入門 」 0262


オールシーズン釣れる魚ですが、大物の期待が高まる春の乗っ込み、エサ取り対策が必須になる夏から秋の釣り、越冬前の荒喰いモードと真冬の厳寒期など、時期に応じて釣り方や狙い方を変えることで釣果アップにも繋がります。

春・夏・秋・冬 時期別のチヌ( クロダイ )釣り攻略の簡単な年間スケジュールをまとめたので、釣行時の参考になれば幸いです。



◆ 海水温がチヌ( クロダイ )釣りに与える影響


魚は人間とは違い 自分で体温を維持することができない変温動物 なので、海水温の変化により活性( 餌を食べる or 餌を食べない )が大きく左右されます。

チヌ( クロダイ )が活発に餌を追い求め捕食活動を行う海水温は、12℃ 以上 と言われていて、前日より海水温が上がれば活性も上がり、逆に前日より海水温が下がれば同様に活性も下がります。

例えば、海水温が 15℃ から 14℃ になり、前日に比べ 1℃ 低下した場合、同時に活性も下がり魚が水温に対応できるようになるまでに少し時間が掛かります。

よく釣り師の間で...

「 昨日より水温が 2℃ 下がったから今日は釣れなかった!」

上記のような話を聞くこともありますが、水温が低下したことにより活性も低下して魚が食い渋っていた=釣れなかった原因のひとつと言えます。

前日より水温が低下して活性が低い時の食い渋り対策( 対処 )法としては、集魚力や摂餌力が高いマキエ( コマセ )やサシエを使用すると効果的 です。

次は、春夏秋冬の季節( 時期 )ごとに分けて、それぞれの条件下での釣り方や狙い方について説明します。



◆ 春のチヌ( クロダイ )釣り 〜 乗っ込みの時期 〜


日本各地で桜が満開になって海水温が上昇し始める季節になると、春の乗っ込みシーズンが本格的に始まります。

大型のチヌが卵を産むため、孵化した稚魚が隠れることができる潮の流れが緩くて藻が生えた場所( 藻場 )などに集まります。

沖の深場で越冬を終えた食欲旺盛なチヌが接岸して餌を荒喰いする絶好のシーズンになるので、藻場などを中心に ポイントを決めて狙うと釣果アップが期待できます。

エサ取りの魚もまだ少ない時期になるので、海底( ボトム )付近に狙いのタナを絞ったフカセ釣り が有効です。


春の乗っ込み時期のチヌ( クロダイ )をフカセ釣りや紀州釣りで攻略して釣果を上げるポイントと釣り方については...


  春の乗っ込み時期のチヌ( クロダイ )攻略ポイントと釣り方のまとめ.jpg
春の乗っ込み時期のチヌ( クロダイ )攻略ポイントと釣り方のまとめ


上記の記事で紹介しています。



◆ 夏のチヌ( クロダイ )釣り 〜 梅雨から真夏の時期 〜


春の乗っ込みシーズンが終わると、暫くの間( 梅雨が明けるぐらいまで )はチヌが体力を回復するために休む期間になるので、食いが少し悪くなります。

梅雨が明けて初夏から夏本番になり海水温が更に上昇すると、魚の活性も上がりまた活発に様々な餌を漁るようになります。

同時にエサ取りとなる魚も非常に多い季節になるので、フカセ釣りではマキエ( コマセ )ワークのテクニックを駆使した エサ取り対策が必須 です。

サシエを米糠ベースのダンゴで包んでエサ取りをかわす有効な釣法の 紀州釣りが本領を発揮する のでオススメです。

また、真夏の昼間の暑さやエサ取りの猛攻から逃れることができて、チヌの警戒心も薄れる時間帯の 夜釣りも有効 です。

夜釣りで絶対にやってはいけない注意点は、LEDライトなどで海面を直接照らすと魚が警戒して餌を食べなくなることもあるので気を付けてください。



◆ 秋のチヌ( クロダイ )釣り 〜 秋口から晩秋の時期 〜


夏と同様に秋の時期もチヌはもちろん、海で釣れる豊富な魚種が活発に餌を漁って食べる1年の中でも 絶好の釣りシーズン になります。

エサ取り対策をしながらのフカセ釣りやダンゴを使用する紀州釣りなどの釣法で、人間や魚にとって昼間も夜間も過ごしやすい季節になるので一日中狙えます。

チヌは雑食( 悪食 )と言われていて、この時期は餌なら何でも食べるので、用意するサシエの種類を増やし、つけ方も工夫して臨むと釣果もアップします。

サナギなどの脂肪分が多いサシエを好んで食べるようになるので、徐々に身も太り脂が乗り始めてきます。



◆ 冬のチヌ( クロダイ )釣り 〜 初冬から真冬の厳寒の時期 〜


チヌは沖の深場に落ちて越冬する前の段階で、冬を乗り切るための脂肪分を体に蓄えるため荒喰いモードに突入します。

海水温も徐々に下がり始める季節になるので、厄介なエサ取りの魚の数もだんだん少なくなり、フカセ釣りでも苦戦することなく釣りやすくなります。

たっぷり栄養を蓄えて身にも脂が乗っているので、寒チヌは調理して食べると 一年の中でも一番美味しい旬の時期 になります。

季節が更に進み真冬の厳寒期になると、海水温も一気に低下して一年の中でも最も厳しいシーズンになります。

海水温が 10℃ 以下まで下がらない釣り場で、工場や温泉から温かい排水が流れ込むような内湾に 沖で越冬しない居着きのチヌが潜んでいる可能性が高い ので、そのような条件の場所は狙い目となります。



以上がチヌ( クロダイ )釣り攻略の年間スケジュールになります。



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posted by Nao☆ at 18:19 | チヌ釣りの基礎知識