チヌ( クロダイ )や グレ( メジナ )のフカセ釣りの仕掛けを作る時に使用する実釣で重要な役割を担う釣り具となる...

ドングリウキ や 玉ウキ とも呼ばれる中通しタイプの 円錐ウキ の基本的な選び方と浮力や使い方について、初心者さんでも理解しやすいように詳しく説明します。
フカセ釣りで釣果をアップさせるための参考になれば幸いです。
アウトドアの魚釣りは、大自然を相手に楽しむ趣味なので、防波堤( 堤防・波止 )や磯の釣り場では、天候や海中の状況( 釣況 )が刻一刻と変化します。
チヌ( クロダイ )や グレ( メジナ )のフカセ釣りには欠かせない仕掛けに使用する釣り具の円錐ウキの主な役割とは...




主に上記のような役割があり、釣り場で円錐ウキのサイズや浮力を交換して使い分けすることで、釣況に応じて対処や対策が可能となります。
◆ 目 次
1. 失敗しない円錐ウキの選び方
2. 円錐ウキのサイズ( 本体の大きさ )の選び方と使い方
3. 円錐ウキの浮力( 号数 )の選び方と使い方
1. 失敗しない円錐ウキの選び方

フカセ釣りの仕掛けに使用する円錐ウキは、種類も豊富で特に初心者さんは一体どれを選べばいいのか迷ってしまう方もいると思います。
上の画像のような性能のトータルバランスに優れた万能なドングリタイプや逆円錐タイプのウキがオールラウンドに使えておすすめです。
釣り具・釣り用品メーカーの 釣研・キザクラ・シマノ などの円錐ウキで、少し高いとは思いますが、価格帯は1個あたり1500円前後のアイテムが無難です。
円錐ウキ本体の浮力設定が比較的正確でバラツキも少なく作りが良いです。
釣具店やネット通販などにノーブランドで数百円程度で買える激安の円錐ウキも売られていますが、実際に釣り場で使用してみると...
・ ラインの滑りが悪くて仕掛けが上手く落ちていかない( 軽い仕掛けほど顕著 )
・ 円錐ウキ本体の浮力設定がいい加減で使用する度に浮力調整がしにくい
・ 思った以上に仕掛けが飛ばなくて飛距離が出ずコントロールできない
上記のように 失敗するリスクが高くなる ので注意してください。
価格が安いという理由だけで購入したこともありますが、繊細なフカセ釣りには使えず失敗した経験があるので、皆様も円錐ウキを選ぶ時は気を付けてください。
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2. 円錐ウキのサイズ( 本体の大きさ )の選び方と使い方

フカセ釣りの仕掛けに使用する円錐ウキには、シリーズにより S・M・L などと個別にサイズが設定されているアイテムもあります。
例えば、上の画像の釣研ゼクトシリーズなど

基本的な選び方と使い方は...
・ 近距離 ⇒ S サイズ( 10m 程度 )
・ 中距離 ⇒ M サイズ( 10m〜20m 程度 )
・ 遠距離 ⇒ L サイズ( 20m 以上の遠投向け )
上記のように、フカセ釣りで狙いたいポイントまでの距離により目的別に最適なサイズを選べるようになっています。
S から L サイズまで、3種類のウキを揃えることができればベストですが、予算的にも大変になるので、中間の M サイズがあれば OK です。
とにかく仕掛けを遠くへ飛ばしたい方は、製品名に 遠投 と書かれたモデルの円錐ウキを選べば間違いないです。

上の画像のように、円錐ウキのトップカラーには、視認性が高いオレンジ系を基準にマスカットやイエローなどもラインナップしています。
日中のフカセ釣りで使用する場合は、オレンジがあれば大丈夫です。
夕陽が射す夕方( 夕マズメ )の時間帯は、オレンジよりもマスカットやイエローの方が視認性が良くて見やすくなります。
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3. 円錐ウキの浮力( 号数 )の選び方と使い方

フカセ釣りの仕掛けに使用する円錐ウキには、メーカーにより様々な浮力設定のアイテムがラインナップしています。
浮力については、上の画像のように円錐ウキの本体部分に表示されています。
◆ 円錐ウキの浮力( 号数 )一覧
⇒ 000・00・0α・0・G5・G3・B・2B・3B・5B・1号
浮力なし ⇒ 浮力が小さい ⇒ 浮力が大きい...
メーカーにもよりますが、上記のように多彩なラインナップです。
◆ 円錐ウキの浮力( 号数 )表示の意味
⇒ フカセ釣りの仕掛けに背負えるオモリのサイズ です。
例えば、浮力が B の円錐ウキを使用する場合は...
・ メインラインの道糸とフロロカーボンのハリス
・ 釣り針と刺し餌のオキアミ
上記の重量にプラスして、B サイズ 0.60g のガン玉を仕掛けに1個だけ背負って海面にギリギリ浮く浮力設定です。
ガン玉の打ち方を少し工夫すると、G2 と G3 のジンタンを仕掛けに1個ずつ二段打ちして浮力調整しても同様に海面にギリギリ浮きます。
ガン玉 B の重量は、0.60g なので...
ジンタン G2 + G3 ⇒ 0.35g + 0.25g = 0.60g
上記のようになります。
円錐ウキの号数の種類と浮力表示の意味については理解できたと思うので、次は釣り場によって使い分ける具体的な選び方と使い方について説明します。
◆ 水深 5m 未満の浅場のポイント
ウキ下が 1〜3 ヒロ程度の浅いタナを攻略したい時は...
⇒ 0号・0α
上記の浮力がほとんどない円錐ウキがおすすめです。
※ 1 ヒロは、約 1.5m です。
マキエ( コマセ )を撒いて海面付近まで浮かせることができるグレ( メジナ )のフカセ釣りで特に有効となります。
水深が浅い釣り場では、チヌ( クロダイ )をノーガン( ガン玉なし )の完全フカセで狙うような使い方もできます。
◆ 水深 5〜10m 程度のポイント
チヌ( クロダイ )や グレ( メジナ )のフカセ釣りシーンで狙うことが一番多くなる水深が 5〜10m 程度の標準的な釣り場では...
⇒ G5・G3・B・2B・3B
上記の浮力の円錐ウキがおすすめです。
潮の流れが緩くて風も弱く海が凪いでいる時は、G5 や G3 などの軽い仕掛けで対象魚を狙う使い方もできます。
逆に潮の流れが速かったり、風が強めに吹いている時は、B・2B・3B などの円錐ウキを使用して、仕掛けが潮流や風に負けず海中に馴染むように安定させます。
また、円錐ウキの浮力表示よりも少し重いガン玉を仕掛けに打って、風対策で沈め気味に使用する使い方も有効です。
チヌ( クロダイ )をフカセ釣りで攻略したい方は、捕食層として設定するタナは底層のボトム( 海底 )付近になるので...
浮力 G5・B・3B の円錐ウキを揃えておけば、オールラウンドに活躍します。
◆ 水深 10m 以上の深場のポイント
水深が 10m 以上の深いタナを攻略したい場合は...
⇒ 5B・1号
上記の浮力が大きい円錐ウキがおすすめです。
刺し餌が狙いのタナまで素早く届くように、錘負荷が大きい円錐ウキを選んで重めの仕掛けを使用します。
◆ 半遊動や全遊動の沈め釣り
フカセ釣りの仕掛けと一緒にウキも沈める釣法の沈め釣りをやる場合は...
⇒ 000号・00号
上記の浮力がない円錐ウキがおすすめです。
沈め釣りに特化した特殊な円錐ウキは、シビアな浮力設定になっているので、フロロカーボンハリスと釣り針や刺し餌の重量だけでウキがゆっくり沈んでいきます。
釣り場で風が強めに吹いていたり、魚が刺し餌を喰い渋る時や魚の捕食層を探りながら釣りたい時などに有効です。
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今回紹介したチヌ( クロダイ )や グレ( メジナ )のフカセ釣りの仕掛けに使用する円錐ウキの選び方と浮力の使い方が釣行時の参考になれば幸いです。
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