チヌ( クロダイ )の 渚釣り 釣法について、ポイントの選び方( 探し方 )と仕掛けやマキエ( コマセ )の作り方、釣り方のコツなどを紹介します。

◆ 渚釣りとは?
渚釣りとは、私たち人間にとって身近な砂浜( サーフ )からチヌ( クロダイ )をフカセ釣り( ウキ釣り )で狙う釣法です。
投げ釣りでシロギスが釣れるような海岸沿いの釣り場や海水浴場( ビーチ )からも同様に狙うことができます。
釣り方の手順を一通り説明するので、興味のある方は、よろしければ釣行時の参考にしてください。
【 最終更新日:2023年5月3日 】
◆ 目 次
1. ポイントの選び方( 探し方 )
2. 仕掛けの作り方
3. マキエ( コマセ )の作り方と配合方法のレシピ
4. 具体的な釣り方とコツ
1. チヌ( クロダイ )の渚釣り 〜 ポイントの選び方( 探し方 )〜
日本全国各地にある海岸の砂浜ならどこでも渚釣りのポイントになりますが...

上のイメージ図のように、海底の形状がカケアガリ( 段差状 )になっている場所やシモリ根が点在している場所は、回遊ポイントとして有力になります。
釣り場となる砂浜から海を眺めて見て、海の色が変化しているような場所は、海底にも変化があり、渚釣りのポイントになる可能性が高いです。

また、チヌ( クロダイ )がよく釣れる防波堤( 堤防・波止 )のすぐ近くにある砂浜も回遊ルートになる可能性が高くなるため狙い目です。
渚釣りに最適な時期は、チヌ( クロダイ )の乗っ込みが始まる春先から晩秋になりますが、真冬でも海水温が 12℃ 以上ある釣り場なら一年を通じて釣れます。
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2. チヌ( クロダイ )の渚釣り 〜 仕掛けの作り方 〜

上の図は、渚釣りの仕掛け図 です。
渚釣りを行なう砂浜や砂利浜の水深がハリスの長さよりも浅い場合は、ハリスの中に仕掛けを作って対応します。

ロッドとリール( タックル )は、磯竿( グレ竿やチヌ竿 )の 1〜1.5 号と2000番または3000番のスピニングリールやレバーブレーキリールが最適です。
磯竿を極限まで曲げ込んで渚釣りを楽しみたい場合は...

チヌ竿の 00号 0号 06号 がおすすめです。
タナの決め方( 取り方 )は、完全に底狙いになります。
ポイントの水深 +1 メートル程度に設定して、波で仕掛けが上下に動いても刺し餌が浮き上がらずタナがズレないようにハリスを海底に這わせます。
基本はチヌ( クロダイ )のフカセ釣りやウキ釣りの仕掛けの作り方と同じですが、砂浜の渚釣りは水深が浅いポイントが多く波の影響を受けやすくなります。

チヌ針のチモト( 結び目 )付近のハリスに B などのガン玉を打ち、オキアミなどの刺し餌が 波で舞い上がりにくくなるように工夫 します。
理由として ⇒ チヌは海底に落ちている餌を漁る習性がある ため
ガン玉を打てば、同時に外道のボラを誤って掛けてしまうリスクも低下します。

砂浜や砂利浜で行う渚釣りは、釣り座と海面の高低差が比較的に少なく場合によっては遠投も必要になるので、円錐ウキよりも棒ウキの方が見やすくなります。


上の写真の渚釣りに最適な高感度で視認性も良好な遠矢ウキの遠矢DP( ダイレクトポイント )などの遠投タイプの棒ウキがおすすめです。
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3. チヌ( クロダイ )の渚釣り 〜 マキエ( コマセ )の作り方と配合方法のレシピ 〜

砂浜や砂利浜からの渚釣りで使用するマキエは、渚釣りという特殊な釣法に特化した配合餌のマルキュー Bチヌ遠投 などがおすすめです。
マキエの作り方は、上の画像の配合方法のレシピなどがあります。
渚釣りのマキエの基本は...
⇒ オキアミ 1枚( 3kg )+ Bチヌ遠投 1袋( 3.5kg )+ 海水
上記のシンプルな配合で OK ですが...

集魚力を更に高めたい場合は、ニュー活さなぎミンチ激荒 などの集魚剤をマキエに追加で配合します。

最近では、黄色い麦やキララなどを配合して改良された BチヌU という渚釣り専用の配合餌も登場しています。

⇒ チヌ( クロダイ )のフカセ釣り釣行記「 渚釣りの聖地で秋チヌ攻略 」

⇒ チヌ( クロダイ )の渚釣り釣行記「 サーフで春の乗っ込みチヌ攻略 」
上記の管理人の釣行記などで使用しています。
渚釣りの刺し餌は...


オキアミ・コーン・さなぎ・練り餌 などを選び数種類準備してください。
使用する刺し餌を数種類用意しておけば、釣況に応じてローテーションして食い渋るチヌ( クロダイ )の目先を変えたり、エサ取り対策もできます。

当ブログの管理人は、マキエに入れた無加工の生オキアミの他にも...

数種類用意して、渚釣りに挑んでいます。
言い方を変えてみると、普段のフカセ釣りで使用している刺し餌をそのまま渚釣りに流用しているということです。
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4. チヌ( クロダイ )の渚釣り 〜 具体的な釣り方とコツ 〜
砂浜からの渚釣りの基本となる具体的な釣り方とコツについて説明します。

マキエの撒き方は、上の写真のように海面や海底に変化がある場所などに狙いを定め集中して撒き、海底にマキエを溜めて喰わせるポイントを作っていきます。
最初は魚を寄せるために 10 杯から 20 杯と多めに撒いて、エサ取りなどがポイントに集まってきたら仕掛けの投入 1 投につき 3〜5 杯程度に抑えます。
⇒ 釣り始めは魚を寄せるためにマキエをドカ撒きする

潮の流れが速くて投入した仕掛けがすぐに流されてしまうような時は、マキエを先に撒いて( 先打ちして )から仕掛けを潮上に投入します。
先に撒いて海底に溜まった マキエの煙幕の中に刺し餌を通す イメージです。

後は防波堤( 堤防・波止 )や磯からのフカセ釣りやウキ釣りと同様に...

円錐ウキ( ドングリウキや玉ウキ )を使用する場合は更に...


上記を利用して魚からのアタリを取り、アワセを入れます。

アタリを待つ時のコツは、ラインが波打ち際の波に揉まれないように磯竿を手に持ち適度な角度で立てておくと投入した仕掛けが手前に押し戻されにくくなります。
防波堤( 堤防・波止 )のフカセ釣りと同じように磯竿の穂先を海面に入れたりすると渚釣りは逆効果で アタリが取りにくくなる ので注意してください。

渚釣りでチヌ( クロダイ )を取り込む時のコツは、砂浜に押し寄せる波の動きに合わせながら浜に引き上げてランディングします。

ランディング時にフィッシュグリップがあるとしっかり掴むことができます。
焦ってしまい強引に浜に引きずり上げようとすると、逆に バラシの原因になる ので取り込む時は十分注意してください。

不安な方は、砂浜から玉網で直接掬ったり、玉網を上に被せて逃げないように押さえながら慎重かつゆっくりと引っ張って取り込んでください。

最後に海には、潮の満ち引き( 潮汐 )があります。
渚釣りにおいては、砂浜または砂利浜に立って釣りをするため潮が干潮に向かって徐々に引いている時は、潮位に合わせて釣り座を前に移動します。
逆に潮が満潮に向かって徐々に満ちてくる時は、潮位に合わせて釣り座を後ろに移動して、釣り道具が波にさらわれないように対応します。
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チヌ( クロダイ )の渚釣りのポイントの選び方、仕掛けやマキエの作り方、釣り方のコツについての説明は以上です。
砂浜や砂利浜から行う渚釣りの参考になれば幸いです。
【 関連記事 】

⇒ チヌ( クロダイ )のフカセ釣りや紀州釣りの仕掛け作りの小技とコツ

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⇒ チヌ( クロダイ )釣り「 フカセ釣りや紀州釣りの刺し餌の付け方 」