チヌ( 黒鯛 )釣り入門 > チヌ( クロダイ )釣りの豆知識「 黒鯛に関する雑学とトリビア 」
2015年07月03日

チヌ( クロダイ )釣りの豆知識「 黒鯛に関する雑学とトリビア 」



当ブログでは、チヌ( クロダイ )のフカセ釣りや紀州釣り中心に情報を公開していますが、今回は知っていると釣りが楽しくなる雑学とトリビアを紹介します。


「 チヌ ( 黒鯛 ) 釣り入門 」 0416


覚えておくと実釣で役立つ知識だったり、他のアングラー( 釣り師の仲間 )に自慢できるような内容もあるので、よろしければ読んでみてください。

それでは、チヌ( クロダイ )についての雑学とトリビアを順番に紹介します。



◆ 黒鯛 が「 チヌ 」と呼ばれるようになった理由( 名前の由来 )


平安時代の初期頃は、大阪南部の和泉地方の地名を「 チヌ 」と呼んでいて...

茅渟・茅海・血沼・珍努・知奴・鎮仁・珍

上記のように数種類の漢字で地名が書かれていました。


大阪府の和泉国( いずみのくに )と兵庫県の淡路国( あわじのくに )の間にある海の和泉灘は、黒鯛がたくさん捕れる名産地でした。

当時は 茅渟( チヌ )の海 と呼ばれていて、関西地方を中心に名産である黒鯛が別名「 チヌ 」と呼ばれ定着したとされています。

現在も大阪湾ではチヌ釣りが人気で、国内でも魚影が濃い地域です。



◆ 海( 釣行 )の安全とチヌ( クロダイ )の爆釣を祈願する神社


皆様は、大阪府泉南市樽井にある 茅渟( チヌ )神社 をご存知でしょうか?


茅渟( チヌ )神社の場所


上に掲載した地図の @ の場所です。

茅渟神社への行き方は、大阪の難波から南海電鉄の南海線に乗り、樽井駅で下車して徒歩で 500m( 約6分 )の場所にあります。

大阪にお住まいでチヌ釣りが好きな方は、実際に現地の神社まで足を運び参拝して爆釣を祈願した方もいると思います。


茅渟( チヌ )神社のお守り


茅渟神社には、上の写真のような釣りの安全と大漁を祈願するお守りやチヌに関する様々なグッズが豊富に揃っています。

気になる方は、一度参拝してみてはいかがでしょうか?



◆ チヌ( クロダイ )の年齢や成長過程( 速度 )について


フカセ釣りや紀州釣りで釣ったチヌの大きさ( サイズ cm )に関しては、気にしている方も多いと思いますが...


「 チヌ ( 黒鯛 ) 釣り入門 」 0417


年齢や成長過程について気にしている方は少ないような!?

・ 01年 ⇒ 約10cm
・ 05年 ⇒ 約25cm
・ 10年 ⇒ 約40cm
・ 15年 ⇒ 約45cm
・ 20年 ⇒ 約50cm


生息する地域によりチヌ( クロダイ )が成長する過程は多少前後しますが、上記のように 40cm オーバーの良型になるまでに10年以上もかかります。

50cm オーバーの大型の老成魚になると、海で20年以上も生きていて詳しい年齢も推測しにくいことから釣り師は 年無し と呼んでいます。

同じタイ科の真鯛と黒鯛の成長過程を比較すると...

真鯛は1年で約 30cm まで成長するのに対し、黒鯛は成長が遅く1年で 8〜12cm 程度までしか成長しない魚です。

20代の若いアングラーの方が 50cm クラスの年無しを釣った場合、あなたとチヌの年齢は同じかも!?



◆ チヌ( クロダイ )の魚体の色が違う理由


同じポイント( 釣り場 )でチヌを何枚か釣った時...


「 チヌ ( 黒鯛 ) 釣り入門 」 0418


上の写真のように魚体の色が黒かったり銀色をしていたり、個体差による濃淡の違いが大きかった経験はありませんか?

魚体の色が黒い( 濃い )チヌは、釣り師からよく 居着き と呼ばれていて、釣り場の周辺の浅場に生息している個体であると判断されています。


チヌの魚体の色が濃くなる理由とは?

水深が浅い海域で一年中生活していると海中に射す太陽光が魚体に当たり、メラニン色素が沈着して魚体が濃い黒色になると言われています。

乗っ込みの時期から晩秋までは浅場で生活して、海水温が下がり越冬する真冬の厳寒期だけ深場に落ちるチヌも同様に魚体の色が濃くなります。

一年を通じて太陽光が届かない深場で生活していて、餌を求めて浅場に回遊して来るチヌは、魚体の色が薄く銀灰色になると言われています。



◆ チヌ( クロダイ )が白身魚である理由


「 チヌ ( 黒鯛 ) 釣り入門 」 0419


チヌはタイ科の魚で、上の写真の刺身にする前のサクのように身の色はマダイと同様に白く白身魚に分類されています。


赤身魚と白身魚の種類の違いと特徴とは?

タンパク質の成分で血液に含まれている赤い色素のヘモグロビンと筋肉に含まれている赤い色素の ミオグロビンの量 で赤身魚か白身魚になるかが決まります。

マグロやカツオなどが代表的な赤身魚で、運動量が多く餌を求めて長距離を高速で移動し続ける習性を持つ回遊魚です。

鰓から取り入れた海水中の酸素を効率よく体内に循環させて消費するために筋肉中の赤い色素成分のミオグロビン量が多く赤身魚に分類されます。

逆にチヌの場合は、マグロやカツオなどのように長距離を移動( 回遊 )するような習性は持たないので、白身魚に分類されます。

代表的な白身魚は、カレイ・ヒラメ・タラ・スズキ・フグ などです。



チヌ( クロダイ )釣りに関する豆知識の雑学とトリビアの紹介は以上です。



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posted by Nao☆ at 16:54 | チヌ釣りの基礎知識