チヌ( 黒鯛 )釣り入門 > チヌ( クロダイ )のフカセ釣り「 マキエの打ち方と同調テクニック 」
2015年07月17日

チヌ( クロダイ )のフカセ釣り「 マキエの打ち方と同調テクニック 」



フカセ釣りやウキ釣りでチヌ( クロダイ )をポイントに寄せる餌となるマキエ( コマセ )の打ち方( 撒き方 )や海中でサシエと同調させる方法を説明します。


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チヌ( クロダイ )釣り前提に記事を書いていますが、同じ釣法のグレ( メジナ )のフカセ釣りにも対応できるテクニックになります。

釣り場で実釣する時の参考になれば幸いです。



趣味のアウトドアで魚釣りを始めたばかりの初心者( ビギナー )さんもこの記事を読んでいると思うので、まずはフカセ釣りのマキエについて簡単に説明します。


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マキエ( コマセ )とは、釣り場で魚を寄せるために撒く餌で、一般的に解凍したオキアミと市販されている配合餌( 集魚剤 )を混ぜ合わせて作ります。

チヌ( クロダイ )や グレ( メジナ )のフカセ釣りで使用するベースの配合餌の種類をお互いに比較してみると...


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捕食層の違い( 配合餌の比重 )

好むアミノ酸( 配合餌の集魚成分 )


上記のように習性が異なるため、対象魚によって一番ベストなバランスになるように調合して仕上げてあるという違いや特徴があります。

その他に集魚力や遠投性など、春夏秋冬の時期や釣り師のフィッシングスタイルにより完成した時のマキエ性能を選べるようになっています。

配合餌のパッケージには、基本性能や作り方も記載されているので、釣具店やネット通販などで購入する時の参考にしてください。



◆ 基本的なマキエ( コマセ )の打ち方( 撒き方 )


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フカセ釣りでマキエを狙ったポイントに撒く時は、上のイメージ図のようにオーバースローとアンダースローの2通りの打ち方( 撒き方 )があります。


1. オーバースローの手順( 遠投向け )

マキエを杓に入れてバッカンの壁にギュッと押し付け、杓を振り切らずに( 時計で例えると 1〜2 時の間のタイミング )ピタッと止めると塊のまま飛んでいきます。

遠投するコツは、狙ったポイント目掛けて杓に入ったマキエを手前にグッと押し出すように工夫すると更に飛距離が伸びます。

※ 使用する配合餌の遠投性により飛距離も変化します。

中距離から遠距離のポイントを攻めるフカセ釣りにおすすめのマキエの打ち方です。

ちなみに、マキエを打つ時に杓を振り切ると、空中でパラパラとバラケながら飛んでいき広範囲に撒くことができます。


2. アンダースローの手順( 近投向け )

マキエを杓に入れてバッカンの壁にギュッと押し付け、杓を振り切らずに( 時計で例えると 7〜8 時の間のタイミング )ピタッと止めると塊のまま飛んでいきます。

近距離から中距離のポイントを攻めるフカセ釣りにおすすめのマキエの打ち方です。

ミスって真上や背後にマキエを飛ばさないように!


マキエ( コマセ )ワークでエサ取り対策( 分離 )する時の撒き方は、マキエを杓に入れて右または左に杓を振るようにして本命のポイントより手前に撒きます。

本命ポイントとのマキエを打ち分ける距離は、最低でも 5 メートル以上 は間隔を開けて撒いてください。

エサ取りをおびき寄せる場合は、マキエを 打つ というより 撒く 感覚です。



◆ マキエ( コマセ )とサシエの同調方法( 基本的な合わせ方 )


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フカセ釣りのマキエは、上のイメージ図のように使用する配合餌の種類により比重や拡散性( まとまり方 )が異なり、海中での沈下速度や沈み方も同様に異なります。


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海中の潮の流れの影響も受けるので、基本は上の写真のように斜め( スロープ状 )に拡散しながら沈んでいきます。

比重が軽く拡散性が高いマキエほど潮の影響を受けやすいため流されやすく、比重が重く拡散性が低いマキエほど潮の影響を受けにくいため流されにくくなります。

それでは、マキエとサシエを同調させる方法について説明するので、記事を読みながら頭の中で海中の様子をイメージしてみてください。


1. 比重が軽いマキエの例


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比重が軽いマキエを使用してフカセ釣りを行う場合は、上のイメージ図のように最初は仕掛けとマキエを投入する位置を合わせてみて同調するかどうか様子を見ます。


ケース 1. 仕掛けのサシエよりマキエの方が先に流れる場合は...

対処法として、仕掛けの投入点より潮上にマキエを打つまたは、打ったマキエの潮上に仕掛けを投入して海中でサシエと同調させます。


ケース 2. マキエより仕掛けのサシエの方が先に流れる場合は...

対処法として、仕掛けの投入点より潮下にマキエを打つまたは、打ったマキエの潮下に仕掛けを投入して海中でサシエと同調させます。


2. 比重が重いマキエの例


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比重が重いマキエを使用してフカセ釣りを行う場合は、上のイメージ図のように最初から投入した仕掛けの潮下にマキエを打ってサシエと同調させます。

または、マキエの潮上に仕掛けを投入してサシエと同調させます。


風の強弱や風向き

海中の潮の流れの速度

フカセ釣りの仕掛けの入り方や角度


マキエの比重と上記の3つの要素を考慮しながら刻一刻と変化する釣り場の釣況に臨機応変に対応して チヌ( クロダイ )や グレ( メジナ )を攻略します。

海中でマキエとサシエがどのような関係で流れているのか常に頭の中でイメージしながら戦略を練るのがフカセ釣りの醍醐味であり永遠のテーマとなります。

自分がイメージした通りにフカセ釣りを展開して本命の魚をゲットした時は、大きな喜びや達成感も味わえる楽しみ方です。


最後に、チヌ( クロダイ )と グレ( メジナ )のフカセ釣りの基本的な釣り方の違いやコツについて説明します。

捕食ポイントのタナを海底( ボトム )付近に設定するチヌ釣りの場合は、マキエの流れ着く先を予測してそこにサシエを送り込み同調させるイメージです。

マキエで浮かせて釣るグレ釣りの場合は、マキエとサシエを潮の流れに乗せて同調させながら一緒に流すイメージです。



記事中の文章とイメージ図を用いて詳しく説明しましたが、実際に釣り場に通いフカセ釣りの実釣( 練習 )を繰り返すことでテクニックも向上します。

マキエ( コマセ )の打ち方( 撒き方 )と海中のサシエと同調させる( 合わせる )方法の感覚を掴むための参考になれば幸いです。



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posted by Nao☆ at 16:49 | チヌのフカセ釣り