防波堤( 堤防や波止 )で釣れるチヌ( クロダイ )と見た目がに非常によく似たキビレやキビレチヌとも呼ばれるキチヌについて...

チヌ( クロダイ )とキビレ( キチヌ )をお互いに比較した時の生態や習性の違いと確実に見分けるための判別方法を紹介します。
魚体の見た目だけでは判断するのが難しい個体もいるので、よろしければ釣り場で見分ける時の参考にしてください。
それでは、違いや見分け方について順番に説明します。
◆ キビレ( キチヌ )とは?

キビレとは、上の写真のように腹鰭や尻鰭と尾鰭の一部が黄色いタイ科の魚で、チヌとは 生物学上の生態や習性も異なる別の魚 になります。
正式名称は キチヌ ですが、鰭が黄色いことから キビレ と呼ばれたり、鰭が黄色く見た目もチヌにそっくりなので キビレチヌ とも呼ばれています。
キビレの釣り方として、ハードルアーのミノーやジグヘッドにソフトルアーのワームを付けたソルトルアーフィッシングのキビレゲームが人気です。
チヌと同様に雑食性( 悪食 )で、オキアミ・コーン・サナギ・練り餌 などの刺し餌も食べるためフカセ釣りや紀州釣りでも釣れます。
◆ チヌ( クロダイ )とキビレ( キチヌ )の生態や習性の違いと比較

チヌは春( 3〜5月の乗っ込み )の時期に産卵するのに対して、キビレはチヌよりも更に季節が進んだ 秋の時期に産卵する生態 を持ちます。
キビレは 塩分濃度が低い汽水域を好み生息する習性がある ので、海水の中に淡水が流れ込むような河口の釣り場で釣れることが多いです。
防波堤( 堤防や波止 )などの釣り場のすぐ近くに川があるようなポイントでキビレを釣り上げた方も多いのでは!?
チヌは 50cm 以上の大型( 年無し )サイズに成長する個体もいますが、キビレはチヌより大きくはならず 40cm 以上あればかなりの大型と言えます。
チヌとキビレの食味を比較すると、生息環境や時期により個体差はありますが、チヌに比べ身に磯臭さを感じることが少なく食べやすいです。
キビレ( キチヌ )の食べ方や料理レシピについては...

⇒ 魚料理レシピの記事一覧ページ
上記の魚料理レシピの記事一覧ページ内で紹介しているチヌやグレの食べ方と同様の調理方法で美味しく食べることができます。
チヌとキビレは同じ魚だと思っている方もいると思いますが、お互いの生態や習性を比較すると上記のような違いがあります。
◆ チヌ( クロダイ )とキビレ( キチヌ )を確実に見分ける判別方法
2015年の9月23日にブログにアップした...

⇒ チヌ( クロダイ )の紀州釣り( ダンゴ釣り )釣行記 〜 秋の堤防編 〜
上記の管理人の釣行記の記事内でチヌとキビレの見分け方について簡単に説明していますが、今回は判別方法を更に詳しくマニアックに解説していきます。

チヌとキビレを見分ける( 判別する )時は、上の写真のように魚体中央部の側線の上側にある 鱗の枚数を数えて見分ける方法 が簡単かつ確実です。
キビレ( キチヌ )の場合は...


チヌ( クロダイ )の場合は...

チヌとキビレの側線の上側の鱗の数をそれぞれ比較して見ると、上記のように枚数の違いがあるので、どちらか見分けて判別することができます。
鰭の色だけで見分けることも可能ですが、魚体の色が銀灰色で薄く見た目もキビレとほぼ同じ個体も存在します。
判断に迷った時は、側線の上側の鱗の枚数を数えることをおすすめします。
また、キビレのように鰭が黄色く見た目が紛らわしい魚として...

上の写真( 左側 )のヘダイがいます。
キビレとヘダイをお互いに並べて違いを比較すると...


上記の特徴を見れば簡単かつ確実に見分けることができて、頭部の形状がマダイのように丸みを帯びている場合はヘダイになります。
今回紹介したチヌ( クロダイ )とキビレ( キチヌ )を比較した時の生態や習性の違いと見分けるための判別方法が皆様の釣りに役立てば幸いです。
【 関連記事 】

⇒ チヌ( クロダイ )の生態や習性について

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